社内報を作るためのコツ

ご自身の会社に社内報はありますか?毎月一生懸命作成しても端から端まで読んでもらえるとは限りません。ただただ作成して配布しているだけではもったいないと思いませんか?そこで、ちょっと見直し、改善することで読んでくれる人が楽しみにしてくれる。そんな社内報の作るコツをお伝えします。

社内報の作る目的は?

ある日社長が「うちも社内報をはじめよう!」と言い出した。そこから何となくメンバーがピックアップされ、毎月発行するようになった。最初の頃は何を載せようか、読んでくれた人の感想は?と気になったりして、作ることが楽しかったのに、いつの間にかいつも同じような内容で、周りの人たちは読んでくれているのかすら分からなくなってきた。そして尻すぼみな状態になってきている・・・。なんていう会社が少なくはないと思います。よくある現象です。なぜそうなってしまうのかと考えてみてください。実は「作る目的」が明確になってないのではないでしょうか?

社長はおそらく、社内の情報共有や社員間のコミュニケーションツールとして良いと考えたのでしょう。しかしそれでは明確な目的とは言えません。実際に選ばれたメンバーは時間をそこに費やし、費用もかかり、見えない苦労は通常業務と同じくらいあるのです。社内報を打ち切る話が出る前に、まず「作る目的」をはっきりとさせて、それをメンバーそして全社に共有しましょう。

社内報の弱点

社内報は販売を目的にしませんので、情報の新鮮さやシビアさに欠けます。読み手が本当に面白い!ためになる!なるほど!と心を動かすものか指標がないと分かりません。そこで目的を明確にした後、目標を設定することをオススメします。目標とは「数値」として計れるものが良いでしょう。

例えば・・・

目的を「アイデアを積極的にアウトプットする社風にしたい」とした場合、目標を「“あなたのオモシロアイデア発掘”コーナーを設け毎月アイデアを掲載。と同時にアイデア数のグラフを表示する」と設定します。目標数値を社内報に公表する方法もあれば、公表せずにメンバー内で「目標500案/年」と決めても良いでしょう。

具体的な目標を決めることでメンバーのやりがいが出ますし、常に「何を伝えるべきか」がはっきり見えてくると思います。

メンバー選抜は重要!

社長は自分のアイデアや思いを形にするメンバーを選びたがる傾向があります。しかし社員はほとんど読みません。なぜなら一方的な言葉は読みてに伝わらないからです。メンバーの選抜時には下記のことを少し考えながら人選すると良いかもしれません。

●社長が自分の伝えたいことを社員に伝えたい時、どういう形で伝えると良いかを真剣に考えてくれるメンバーかどうか

●社員間での信頼関係が良好なメンバーかどうか

●会社がより良くなるために必要なことは何かを考えるメンバーかどうか

●経営陣の問題点と現場の問題点の相違を分析できるメンバーかどうか

●問題点の相違に対して認識のギャップを解決できる方法を考え、実行できるメンバーかどうか

●責任感があるメンバーかどうか

などのチェックが大事です。社内報は会社の経営戦略、社内環境などを左右する大きな役割を担っています。ですのでメンバーの選抜はとても慎重にする必要がアあります。

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取材中・作成期間中のポイント

【社長へ】社長はとにかく社員が何を感じているのか、何を考えているのかが気になって仕方がありません。しかし直接聞いても正直な言葉が聞けるわけでもなく、管理職の言葉を受け止めるしかないのです。そこで社内報は社員の様子が分かるツールなのでついつい気になってしまい声をかけてしまうのです。そして結局口を出さずにはいられなくなるのです。メンバーは一生懸命写真や文章、レイアウトを考え内容を精査しながら作成しているのです。方向を示唆しつつ任せるのです。

【写真に関して】最近のスマホは写真の精度が良く、気軽に加工ができるアプリもあるのでグレードの良い写真をそろえることができるでしょう。しかし、その被写体(写す対象)のイメージを考えてみましょう。例えばまじめな姿を載せようと堅い表情を掲載したところ、恐いイメージを持たれてしまったり、暗い部屋で撮影した商品が汚く見えてしまったりと、写真の与える影響は文字に比べて大きいのです。印刷する前に文章チェックと同時に、写真のチェックもしてみましょう。

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【文章・書体に関して】読みやすさ、分かりやすさを追求すると見た目はきれいでも内容が薄いものになりがちです。しかし文字(書体)のイメージ、文字間のきれいな見え方などを気をつけることで、読み手の頭に言葉が入り、次も読もうという気にさせることも事実です。もし気になる方は「広告のいろは」の中の「タイポグラフィのルール」をぜひご覧ください!

紙媒体以外の方法

コミュニケーションツールで今や当たり前に使われているのが、SNSです。これらを使って社内報を情報共有する方法もあります。それぞれ特徴があるので、効果的な発信方法を考えなければなりません。一番の問題はセキュりティです。情報流出を防ぐためにしっかりとした管理が必要となります。しかし、費用がかからず、社内外問わずどこにいても受け取ることができます。手軽に情報を受け入れる世代にとってとても身近になることでしょう。

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