心遣いの案内

よく感じること。役所や病院などいわゆる「書類の手続き」が難しいと感じてる人が世の中大勢いるのではないか?ということ。

今日、ある申請で訪れた場所にて。その申請を私は今まで何回もやっていたのでそれ程大変なことではないと感じていました。その申請は、今まで、各市町村の自治体が窓口になって手続き業務をしていたのですが、今年から外部委託を請け負った組合が窓口になって、しかも県内市町村のほぼ全てを請け負っているようなので、受付は大勢の人が待っている様子でした。建物に入るとすぐに「〇〇〇〇申請はこちら」という貼り紙が道順に貼られていたので誘導はスムーズにできているようでした。(たまに係員さんに連れられて来る人もいましたが、、、)そこからです。まず、入り口のドアが閉められており、横に何の説明もなく番号札が置かれていました。私は何となく「この札を取って待っていれば良いのかな?」と思って札を手に取りソファに座って待っていました。そこへ次々と申請に来た人たちが来て、そのままドアを開け中に入ろうとすると、部屋の中から「札を取って待っていてくださいね」という声が聞こえます。「はい・・・」と気まずそうにドアを閉めて周りの様子を伺いますが、番号札に気づきません。ようやく気付いたところで、札をどこから取っていったら良いのか分からずしばらく見つめます。そして少したって札を1枚とり空いたソファの席を探します。来た人来た人みなそんな動きをしていました。

人を立たせる余裕がないのなら、なぜ、細かな説明文を貼っておかないのか?申請者がどのように待っていてもらえると良いか頭でイメージすれば、おのずと必要な情報提供方法が見えてくるものではないのか?とつい考えてしまいます。

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申請に来る方はだいたい年配の方。それは、入札や補助金など会社にとって重要な書類を扱うため、およそ管理職以上の役職か事務職(経営者の家族)などが申請に来ることが多いのです。会社の決算書や印鑑証明、納税証明などを提出することが多いからです。

なおのこと、適切に丁寧に手続きがスムーズに済む方法を考えなくてはいけないのではないかと思います。例えばネットにて情報公開したところで人は細かく読むことはあまりしません。申請会場にて紙面で段取りを書いて目の届く分かりやすいところに貼っておけば良いのです。

順番を待っている間、数人が電話をしていました。どうやら会社に電話をかけているようです。「今、申請に来てるんだけど、▲▲▲の書類も必要なんだって。」という会話は、その会社の方の見落としも考えられるのでしょうがないと感じつつ、また別の人は、「おい!ネットから書類をダウンロードしてから提出するんだってよ~」「今日もダメだった!また明日来ないと!」という会話に関しては受付側(組合側)に改善の余地があるのではと思いました。私もそうでしたが、初めての時はとにかく書いてある文章の内容を理解することができなくて、何度も聞きに行きました。また必要ない書類と思っていたら必要だったということもあり、会社と役所の往復を何度もしたことがありました。たしかに慣れるまで経験は必要ということも世の中あります。

しかし、給与の高い人たちの時間を搾取することはコストの面で良くないこと。各企業のコストを考えれば、もう少し丁寧に説明できる余裕があると良いなと思います。

医療、保険、税務、いろいろな場面で書類の手続きは必ずあります。その一つ一つを簡略化することも大事ですが、その前に、情報提供する方法、情報内容の整理、誰もが理解できる画像やイラストを使用する、記号や数字を使って段取りを作る、など手間がかかることに少し時間を使っておくと後々ラクになることが世の中多いのではないのかと思います。