ゆるきゃらブームがいまだに広がって、全国各地のゆるきゃらは営業活動に必死！Lineのスタンプやディズニー、サンリオの王道のキャラクターまで世の中にたくさんのキャラクターが存在しています。そんな中、「イラキャラ」が登場！！ご存知ですか？

イラキャラとは

私は人物画を描くことが苦手です。ですのでアニメや似顔絵、マスコットなどを描くことが上手ではありません。しかし美大を出ているというと何でも描けると皆さん思いがちで、似顔絵を描いてとよく言われます。基本的にはプライベートではお断りしています。しかし、どうしても仕事上描かなくてはならない状況があるのです。そんな時、私はある方法を考えました。「デッサンと同じように描けば良いのでは？」と。

つまり光のあたっている部分は白く、影の部分を黒くすることで形ができて、あとは顔の各パーツをできるだけ忠実に再現すれば良いのです。これで似顔絵が描ける！と私は考えこの手法で何枚か描いていきました。

↓　↓　↓　↓　↓　↓　↓　こんな感じの絵になります。↓　↓　↓　↓　↓　↓　↓

そして、ある時、お客様から「全スタッフの似顔絵をチラシに載せたい！」と言うご要望があり、スタッフさんの写真を全員分お借りして描きました。私自身まあまあ似てるかな！？と思いながら全員分描き上げてお客様にお見せしました。

するとお客様はビミョーな表情をされました。嬉しそうな・・・恥ずかしそうな・・・何ともいえない反応で、私はその反応をどう捉えたら良いのかその時は分かりませんでした。

時が経ち、弊社の年賀状を作成する時に、私はスタッフ全員の似顔絵を描いてくれと言われましたので描いたところ（結果的には採用されませんでしたが）我ながら「お！そっくり！」と満足な出来だったのでスタッフに見せたところ・・・やはりあのお客様と同じ表情をしていました。そしてあるスタッフから言われました。

「自分以外は似てると思いますが、自分のはどうですかね？～」と。そして他のスタッフも自分以外の他の人の顔はそっくりだと言うのです。

これはどういうことだ？！ちゃんと理由を聞いてみたらどうやら、私の似顔絵を見た瞬間、本人は「イラッ！」とするそうです。描いてもらったからそんなことは面と向かって言えないので微妙な表情になってしまうそうです。しかし自分以外の絵は（きっと冷静に見れるのでしょう）似てる！と思うそうなのです。これが理由だったのです。

似顔絵の仕事をされている方はたくさんいます。皆さん個性的で、上手でお客様は感動して持ち帰っています。私の絵と何が違うかというとデフォルメ（＝形態を意識的に変形すること。）のうまさなのかもしれません。

私はありのままをそのまま描くことしかできません。デフォルメのスキルが無いため、見たままを描いてしまいます。これが描かれた本人は嫌なのです。つまり似顔絵師はお客様の顔をそのまま描くわけではなく、特徴を捉えつつその人の雰囲気や笑顔や喜びそうな表情を瞬時に捉えそれを表現するのです。

話は戻りますが、私の似顔絵は人をイラッ！とさせるから「イラキャラ」と呼ばれるようになりました。