年末の慌ただしさ

1990年代、11月頃から世の中はクリスマス一色になっていました。まだハロウィンは日本に浸透しておらず、市場はクリスマスに彩られていました。テレビCMでは子供向けのおもちゃ、カップル向けのレストラン、ジュエリー、クリスマスイベントのPRが多く、ラジオはクリスマスミュージックが連日、朝から晩までかかっていました。今思えば、クリスマスに向けて人々の気持ちが高揚していく様が顕著に表れ、どことなく楽しい気分になれたような気がします。時代を反映してるかのようにバブル崩壊後、そんなキラキラした街の雰囲気は少しずつ消えていき、企業もクリスマス戦略に多く費用をかけなくなりました。

印刷業をしている弊社でもその勢いを感じるものがこの時期いろいろとありました。温泉ホテルで芸能人のディナーショーをし、そのチラシやチケットを毎年作っていました。また、金銀のデコレーションが施されたちょっと高級な紙を使ってクリスマスカードを作っていました。年始年末をホテルや旅館で迎える旅行客は毎年多く、そのためのイベントを各ホテル・旅館は盛大に行われていました。そんな華やかな時代を通り過ぎて、今ではディナーショーなどその多くは大きなホテルくらいしかやってないようです。

d5a01529138ad75288224574e280988a_s ccd244e708dae98f0c76b01c7cac068c_s

以前と比べて、華やかな広告を作る機会は少なくなりましたが、それでも年末は慌ただしいものです。受注の内容が変わって、「お客様がこの時期ならではの注文をしてくる」と私は最近考えるようになりました。それは、年末11月後半になると、ある程度お客様は年内業務の目処がたち、普段気になっているけど手を付けられない印刷物に目が止まり、ついつい発注をしてしまう心理になるようで(大変ありがたいことですが・・・)そういう注文に限って「年内に納品」となるものが多いようです。広告物の決済は主に、経営者もしくはその息子や管理職がもっている傾向があります。ですので、年末の忘年会や会合が一通り済むと後は、少し余裕が出てくるようです。こうやって、私たちの年末はとても時間に追われ忙しくなります。

12月もあと残りわずか。体に気を付けて、無事1年が終わりますように!